そこで出会った少年を通して灯里は手紙というものの大切さを知る。
思いを運ぶその仕事はとてもかけがえのないものだった。
春が間近に迫ったある昼下がり、灯里はうとうとお昼寝タイムです。
灯里「重いです・・・アリア社長・・・」
っていきなり人の頭に乗っちゃだめですよ、アリア社長(笑
っていうかあなた今どこから飛んできたの?!
どうやらアリア社長は起こしに来たらしい、そして灯里が階段の下に
目をやるとそこには郵便屋のおじさんが座っていた。
おじさん「今日はよ、嬢ちゃんとこに客として来たんだわ」
話を聞くと郵便屋さんのゴンドラを修理に出しているため
アリアカンパニーのゴンドラを貸し切って配達を手伝ってほしいとのこと
しかし、アリシアは別の仕事が入っているためゴンドラを出すことが
出来ないという。灯里は自分が乗ると買って出るが、灯里はまだ半人前
のため指導員なしではお客を乗せることはできない。
諦めかけたその時
アリシア「灯里ちゃん、たまには自主練習の代わりにいつもと違う人に
指導してもらうっていうのもいいんじゃないかしら。
例えば、郵便屋さんとか」
どうやらお客ではなく指導員としてならばゴンドラに乗れるらしい。
アイちゃんの時といい結構あいまいな設定なんですね(笑
まぁ、この場合おっちゃんの方が何十年も乗ってるベテランなわけで
おかしくはないんでしょうけどね。
でも指導してないんだけどね(ボソッ
そんなこんなで練習を兼ねてゴンドラを出すことになった灯里。
翌朝、アリア社長と共に郵便局へと向かう。
気になったのはゴンドラに乗ってるときは郵便局員っぽい帽子を
アリア社長かぶってましたが、下りたときにはいつもの帽子になってた
のはなんでなんだろう?
そして郵便局内に案内される灯里。
ってかおじさんの名前を知らないのに仕事を引き受けてるのがなんとも
灯里らしいというか(笑
聞けばおっちゃんは局員の間では「長老」と呼ばれてるらしい。
そしてよく灯里たちのことを話しているとのこと。
案内された部屋の奥におじさんの姿をみつける。
おじさん「朝早くからすまんなぁ」
灯里「今日一日よろしくおねがいします」
アリア社長「ぷぃ〜」
その隣で郵便局員用の帽子に釘付けのアリア社長
おじさんの勧めでさっそく帽子をかぶる
アリア社長「ぷぷいにゅ〜」
か、かわいすぎるぅ(*´д`*)
あのむちむちぽんぽんなところがたまらないっす(;´Д`)ハァハァ
あれほしい・・・(ぇ
体操を終えいよいよ出発するゴンドラ
おじさん「よーし、んじゃいくとすっか」
慣れた手つきでポストに入った郵便物を回収していくおじさん
さすがはその道のプロといったかんじです。
おじさん「嬢ちゃんもやってみっかい?」
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
それは危ない気がするなぁ・・・。
落としたら大変ですよ・・・?
灯里「うー、えい、やぁ、はやっ、とぉー、ってい!」
まぁ、かわいいからいっか(*´д`*)(マテ
なんとか郵便物をひっかけることはできた灯里
しかし下ろそうとしたその時重さに耐えられずに手を放してしまう
ピーーーーンチ!!
とその時、間一髪のところでキャッチするおじさん
全く危ないなぁ・・・キャッチできたからいいものの、もし落としてたら
それこそ大変なことになってましたよ・・・。心を運ぶと言っておきながら
素人にやらせちゃいかんってば(ブツブツ
水に落とすだけに水に流せってかい?・・・
お後がよろしいようで・・・。。・゚・(ノ∀`)・゚・。
お昼休みの時間になりランチ休憩を取る灯里たち
するとおじさんがどこからともなくお弁当を持って現れる
ってちゃんとキャットフードが用意されてるのね(笑
ドッグフードっていいそうになったのは内緒です(ぇ
そういえば前回はアリア社長、鍋食べてたよね??
なんつーかなんでも食べるんですね(笑
普通のお弁当じゃなかったのが逆に違和感を感じました。
いや、これが本来の猫の姿なんだよ・・・。うん、そうなんだよ。
そうテレビの前で自分に言い聞かせているオレがいた・・・。
お昼休憩も終わり午後の配達を開始しようとするがそこにアリア社長の
姿が見当たらない。
アリア社長は1人の少年の側にいた。
どうやらその少年が持っている手紙が気になっているご様子。
すっかり郵便屋さん気分になっていて自分も手紙を回収しようと
思ってたのですかね(笑
匂いを嗅いでるのが妙に猫っぽかった(いや、猫だから)
空「この手紙、すぐ届けたいんだ」
彼の名は空と言った。
話を聞くと結婚してしまう先生に宛てた手紙でどうしても届けたいの
だと。
素直になれなかった気持ちを手紙に書いた。本当の気持ちを一枚の手紙に
少年は託した。
おじさん「その手紙貸しな、教会まで配達してやるよ」
少年の想いを知ったおじさんは手紙を届けるべく教会へ向かうことを
決める。
その頃教会ではまさに結婚式が行われていた。
そこには鮮やかな装飾に彩られたゴンドラと共に着飾っている晃と
藍華の姿もあった。
ぶっちゃけ、新婦よりも藍華ちゃんのほうがかわいいんですけど!!
いっそのこと私とけっこn(ry
そこへ突如現れる一人の郵便局員
おじさん「郵便です」
綾乃「私に?」
おじさん「差出人は空くんです」
そしてその場でその手紙を読み始める綾乃先生
空「先生、いつも困らせてごめんなさい。お別れ会のとき、ひどいこと
言ってごめんなさい。せいせいするなんて嘘ついてごめんなさい。
ほんとはおれ、先生のこと大好きです。もう、お別れだと思うと
寂しくて・・・おめでとうが言えなくて・・・ごめんなさい。
先生、結婚おめでとう。幸せになってね。 空」
手紙を読むその目からは涙がとめどなく流れていた。
うあー、こういうの弱いなぁ。・゚・(ノ∀`)・゚・。
たぶんこういう展開になるんだろうなと思っていたので手紙読む前から
すでにうるうる状態だったんですが・・・。
きっといつも先生のことを空はやんちゃ言って困らせていたんでしょうね。
それは先生のことが好きだったから。好きすぎて自分のことを構ってほしい
気にかけてほしいからそういう行動を取っていたんでしょうね。
そして先生もそんな空のことが気になっていたんだと思う。
迷惑をかける子供のほうが意外とかわいかったりしますからね(笑
最後の最後で聞けた本当の空の気持ち。
本当にうれしかったんだと思う。教え子にそう言ってもらえることって
たぶん先生にとって一番うれしい瞬間だと思う。
先生をやってきてよかったなぁって思える瞬間じゃないのかなぁ。
手紙を渡したおじさんはそっとその場を後にする。
綾乃「郵便屋さん、ありがとうございました」
おじさん「あぁ」
振り向くことなく帽子を取り挨拶するおじさん
なんかかっこいいぞ、この人(笑
小さい背中が不思議とでっかく見えました。
おじさん「配達完了、先生喜んでたぜ」
手紙を渡し終え、灯里たちの元へと戻ってきたおじさんはそう言った。
アリア社長「ぷいにゅい!」
突然、アリア社長が叫んだ方向を見るとそこにはゴンドラに乗った
先生の姿が
それを見た灯里は空の手を取り
灯里「行こう」
と言った。
綾乃「空君の本当のやさしさが手紙の一文字一文字から伝わって
くるみたい」
晃「空君にとってそれが精一杯のお祝いなんでしょうねぇ」
綾乃「ええ、私はあの子にとっていい先生だったのかしら・・・」
藍華「そうみたいですよ」
そうつぶやく藍華の視線の先には一艘のゴンドラが・・・
空の姿が確かにそこにあった。
空「先生・・・」
綾乃「空君、手紙ありがとう。とってもうれしかった。
お返事書くから!」
空「おめでとう!先生!元気でね!さようならーーー!」
そして二艘のゴンドラはそれぞれ別の道へと進んでいった。
空と別れた灯里たちは再び配達を再会する。
灯里「もったいなくてお休みができないっていう、郵便屋さんの気持ちが
少しわかったような気がします」
夕暮れ、配達をすべて終え、ゴンドラの上でくつろいでいた灯里は
そうつぶやいた。
灯里「今日一日回ってみて、改めて気がついたんですけど。
ネオ・ヴェネツィアってポストの数が多いんですね」
おじさん「ああ、この町の連中は未だに手紙にこだわってっかんなぁ
わざわざめんどうなことをやりたがるんだよ
まったく不便でなんねぇ」
言葉とは裏腹におじさんはどことなくうれしそうに思えたのは気のせい
でしょうか。
おじさん「たぶんあんまり急ぐと心がおっつけねぇからじゃねぇかなぁ
手紙ってやつぁ、受け取った時はうれしくて、開けるときは
宝箱みてぇでよ、心が子供みてぇにはしゃぐんだ
でもって中に入ってるのは手紙という形をした相手の心
なんだよなぁ」
おじさん「そいつぁ、内容によっちゃ宝物にもなりやがる。一生手に触れる
ことの出来る、心っていう宝物になぁ」
灯里「手に触れることの出来る心?」
おじさん「それによぉ、手紙は時間とか場所を飛び越えて書いた人を
連れてくることもできるんだかんなぁ」
灯里「え?」
その時の灯里はまだその言葉の意味をわかっていなかった。
ただ漠然とおじさんの言葉を聞いていた。
灯里「私、わざわざ面倒なことをしたがるこの町がとっても大好き
みたいです」
おじさん「ほっか、嬢ちゃんもすっかりネオ・ヴェネツィア色に
染まったなぁ」
ネオ・ヴェネツィア色ってどんな色なんでしょうね(笑
やっぱ水が多いから青色がメインなのかな?(マテ
翌朝目が覚めた灯里が起きてくると一通の手紙が届いていた。
それは郵便屋のおじさんから灯里へと宛てた手紙だった。
「嬢ちゃんへ。昨日はありがとさん。 郵便屋のおっちゃんより」
灯里「郵便屋さんの言ったとおりだ・・・。手紙は書いた人を連れて
来るんですね」
その時、ようやく灯里は昨日おじさんが言った言葉の意味を理解
するのであった。
今回もええ話やったなぁ。・゚・(ノ∀`)・゚・。
メールという電子化されたものがあふれた今だからこそ、こういう話は
ぐっときますね。やっぱりメールと手紙ってその重さが違いますよね。
例えばメールだと間違えてもすぐに訂正できるし、あっという間に相手に
届くけれど、手紙の場合、間違えたらまた最初から書き直さないと
いけなかったりしますよね。だからこそ一枚の手紙を書くのにたくさんの
時間を要して、どうやって書こうかとか間違えないようにってある種の
緊張感がそこにはあると思うんです。
一文字一文字に込められた相手の思いは確かにそこにあると思います。
そして相手に届くまでの数日間っていうのがまた妙にもどかしくって
よかったりしますよね(笑
ちゃんと届いたかな、とか今頃読んでるのかなぁとかって想像する
のも一つの楽しみなのかなって(笑
そして相手からの手紙を待つ時間というのも、それはそれでドキドキして
いいものですよね。
ラブレターっていうのも今となっては消えつつあるのかなぁ。
私は書いたことはないけど(笑
最近じゃメールであっさりと告白ってのも多いし、文字の重みっていうの
があまりない時代ですよね。
今まで当たり前のことだったことが今目にすると感動を覚えるというのは
それだけ時代が変わっていっているってことの象徴なのでしょうね。